オルケスタ・デ・ラ・ルス(Orquesta De La Luz)は、1984年に結成された日本のサルサのバンド。Orquesta De La Luzとはスペイン語で光の楽団(英訳するとOrchestra of the Light)という意味である。

メンバーのソロ活動を尊重するため1997年に一度解散したが、2002年にバンド活動を再開している。

経歴

日本初のサルサ・バンドであるオルケスタ・デル・ソルに参加していたパーカッショニストの大儀見元をリーダーとして、1984年に結成。当時の日本ではサルサの知名度が低く、ライブハウスを中心に地道な活動を続ける。

1987年、ニューヨークの代理人に持ち込んだデモテープが認められ、1989年夏に自費で渡米し、ニューヨークのサルサ・フィスティバルで成功をおさめる。

1990年6月、BMGビクターよりファーストアルバム『デ・ラ・ルス』でデビュー。洋題『Salsa caliente del Japón(日本からの熱いサルサ)』として全米で発売すると、ビルボード誌ラテン・チャートで11週間にわたって1位を獲得。NORAのスペイン語詞のヴォーカルなど、本格的なサルサが本場ラテンアメリカでも受け入れられ、その後は北米、中南米、ヨーロッパでワールドツアーを行う。大儀見は1990年に脱退し、カルロス菅野がリーダーを継ぐ。

1991年の2枚目のアルバム『サルサに国境はない』はプラチナディスク、1992年の3枚目のアルバム『ディフェレンテス』はゴールドディスクを獲得。1991年と1993年に日本レコード大賞特別賞を受賞。1993年に発表した4枚目のアルバム『ラ・アベントゥーラ』は第37回グラミー賞ベスト・トロピカル・ラテン・アルバム部門にノミネートされ、その年のNHK紅白歌合戦に紅組で出演している(参照「1993年の音楽」)。同年に国連平和賞(the United Nations peace medal)を受賞した。1994年には日本武道館の「WE LOVE MUSIC, WE LOVE THE EARTH」のステージでサンタナと共演。

ピアニストの塩谷哲はジャズの分野で活動するようになり、NORAが芸術選奨新人賞(大衆芸能部門)を受賞するなど、メンバーがそれぞれソロ活動を行うようになる。1995年に菅野は脱退して熱帯JAZZ楽団を結成、1996年に塩谷も脱退したためバンドは活動を休止し、翌1997年7月に解散コンサートを行う。

BMGビクター期のアルバムは、2000年にBMGファンハウス(現Ariola Japan)より再発されている(実際にはGT Music)。『フェリス・クリスマス』は、再発時に『サルサ・クリスマス』と改題されている。

2001年に起きたアメリカ同時多発テロ事件を受けて、翌2002年に主宰したチャリティー・イベント「ワールド・ピース・ミュージック・フェスティバル」でバンドを再結成した。翌2003年にも同イベントを開催し、好評により新生デ・ラ・ルスとして活動を再開する。

2004年に、avex ioより『¡BANZAAAY! -バンザーイ!-』を発表した。

その後、アルバム4枚をリリースし、各地のフェスティバルや海外などでも出演。2006年には東京で定期的なイベント「DOMINGO」をプロデュースするなど、さらに幅広いファンを獲得。

また、結成30周年にあたった2014年は、各地でツアーを行ったり、7月にOrquesta Del Solとのコラボライブ、10月には30周年記念ライブの開催など、精力的な活動を行った。2015年は『ブラタモリ』の新OPテーマ、井上陽水の「女神」を演奏。

2019年デビュー35周年を迎え、10年振りのニュー・アルバム「Gracias Salseros」を発売。3月にFacebookにて配信したデビュー曲「Salsa Caliente Del Japón」のリハーサル映像が、190万回再生を突破し、中南米を中心に世界中で話題になっている。

メンバー

現メンバー

1984年結成当時のオリジナルメンバーで残っているのはNORAのみである。

  • NORA (Vocal)
  • JIN (Vocal, Chorus)
  • 鈴木ヨシロー (Timbales, Chorus)
  • 伊波淑 (Congas)
  • 佐藤由 (Bongos)
  • 斎藤タカヤ (Pf, Chorus)
  • 澁谷和利 (Bass)
  • 佐久間勲 (Tp)
  • 五反田靖 (Tp)
  • 前田大輔 (Tb)
  • 相川等 (Tb, Chorus)

元メンバー

  • 大儀見元(Perc. 1984-1990)
  • 澤田浩史(Bass 1984-1994)
  • 江川ゲンタ(Tim 1984-?)
  • 塩谷哲(Piano 1986-1996)
  • カルロス菅野(Perc. 1987-1995)
  • 佐々木史郎(Tp 1987-1997)
  • 伊達弦(conga 1987-1992)
  • 青木タイセイ(Tb 1989-1997)
  • 伊藤寛康(Bass 1994-2004)
  • 都筑章浩(perc. 1994-1997)
  • 寺内茂(Tp 1991-1997 2003-?)
  • 扇谷研人(Piano 2003-2007)
  • 石戸谷斉(Tb 2004-2006)
  • 福本佳仁(Tp)
  • 中路英明(Tb)
  • 下神竜哉(Tp)
  • 宮本仁(Congas)
  • 村田陽一(Tb)
  • 山口卓也(Tb 1984-?)

ディスコグラフィ

アルバム


ビデオ

  • マディソン・スクェア・ガーデンのオルケスタ・デ・ラ・ルス BMGビクター

LD

  • マディソン・スクェア・ガーデンのオルケスタ・デ・ラ・ルス BMGビクター

DVD

  • オルケスタ・デ・ラ・ルス・ライブ (2003) BMGファンハウス
  • SALSA FOR PEACE (2004) ポニーキャニオン

NHK紅白歌合戦出場歴

注意点
  • 出演順は「出演順/出場者数」で表す。

セッションに参加したミュージシャン

  • 米米CLUB - コンサートツアー『a K2C ENTERTAINMENT SHARISHARISM 7』の「Co-Conga編」に初代リーダー大儀見元をはじめ当時のパーカッション隊が参加。
  • B'z - アルバム『ELEVEN』
  • DOUBLE - シングル『ROCK THE PARTY』
  • 井上陽水 - アルバム『宇多田ヒカルのうた -13組の音楽家による13の解釈について-』、『UNITED COVER 2』。
  • タモリ - TV番組「ヨルタモリ」にてセッション

関連項目

  • オルケスタ・デル・ソル - 「太陽の楽団」の意味。デ・ラ・ルスの姉妹バンド。日本初のサルサ・バンド。
  • 熱帯JAZZ楽団 - 二代目リーダーのカルロス菅野ほか、元オルケスタ・デ・ラ・ルスのメンバーも含む。
  • ライオンのごきげんよう - フジテレビ系全国ネットにて、1991年から2016年まで放送されていた小堺一機司会の帯番組・トークバラエティ番組。1991年9月9日から1996年3月29日まで初期の5年半、シングル「SALSA~私はピアノ〜I AM A PIANO」が、エンディングテーマに起用された。
  • ラテン音楽
    • サルサ

脚注

注釈

出典

外部リンク

  • オルケスタ・デ・ラ・ルス公式サイト
    • NORA(ヴォーカル NORA 公式サイト)

【4/22mon.リリース】オルケスタ・デ・ラ・ルスさん40周年記念アルバムに當間ローズ参加させて頂きました 當間ローズ Official

駿河屋 オルケスタ・デ・ラ・ルス/i Gracias!(音楽)

オルケスタ・デ・ラ・ルス|イベント詳細|ビルボードライブ横浜|Billboard Live(ビルボードライブ)

オルケスタ・デ・ラ・ルス 日本ラテン化計画in磐田! ZAZAmag.

『オルケスタ・デ・ラ・ルス』とタモリさん YouTube