Graph500は、グラフ(ネットワーク構造)探査性能ベースのベンチマークに基づく高性能計算コンピュータのランキングである。

概要

高性能計算コンピュータのベンチマークとしてHPLやHPCG(Conjugate Gradient、共役勾配法)がよく用いられている。HPLとHPCGは、密行列もしくは疎行列を要素とする大規模な連立一次方程式を解くというベンチマークである。しかし、近年では高性能計算コンピュータを用いて大量のデータ処理を行う需要が高まってきている。そのような処理の性能の特性や必要とされるアーキテクチャの要件は、HPLやHPCGとは根本的に異なるため、新たな性能指標が必要になった。

このような背景から、グラフ探査性能ベースのベンチマークに基づく性能ランキングであるGraph500が誕生した。Graph500では性能指標として、TEPS(Traversed Edges Per Second 1秒間にたどるグラフのエッジ数)を用いる。また、Graph500のベンチマークに対する電力効率を測るため、TEPSを消費電力で割った値(TEPS/W)を性能指標としたランキングGreen Graph500もある。Graph500およびGreen Graph500は、毎年6月ごろにドイツで開催される国際会議International Supercomputing Conference (ISC)と毎年11月ごろに米国で開催される国際会議Supercomputing Conference (SC)の時期に発表される。

Graph500で採用されているベンチマークは、次の3つのカーネルから構成される。

  1. グラフ構築
  2. 幅優先探索
  3. 単一始点最短経路

グラフ構築は性能ランキングには関係なく、幅優先探索と単一始点最短経路についてのみ個別にランキングが行われる。単一始点最短経路は2017年11月に新しく追加されたカーネルである。性能評価では、ランダムに64個の頂点が始点として選ばれ,順番に各カーネルが実行される。そして,64試行の調和平均が性能値に用いられる。

幅優先探索のランキング

2024年11月

1位の富岳の性能が約22.9%向上した。プログラムスケールも1つ大きくなり、過去のGraph500の中で最大のグラフを利用している。また、3位に新しいシステムであるEOS NVIDIA DGX SUPERPODがランクインした。BFSの実装にはRAPIDS cuGraphが利用されている。

2024年6月

1位の富岳の性能が約19.6%向上した。また、5位に新しいシステムであるAuroraがランクインした。3位のFrontierと同様に、Auroraも理化学研究所が開発した幅優先探索アルゴリズムを利用している。

2023年11月

順位は変化なしだが、1位と4位のシステムは性能が上がっている。逆に、2位のシステムはプログラムスケールは1つ上がったものの、性能は下がっている。

2023年6月

富岳は1位を維持。ただし、ノード数は4.3%減ったにもかかわらず、性能は33.2%向上した。2位と3位に新しいシステムがランクインした。3位のFrontierは理化学研究所が開発した幅優先探索アルゴリズムを利用している。

2022年11月

2位にPengcheng Labのシステムがランクインした。

2021年11月〜2022年6月

5位にEuroHPC/CSCのシステムがランクインした。2期連続同じランキングであった。

2021年6月

3位に東京大学情報基盤センターのシステムがランクインした。なお、3位と4位のシステムはPRIMEHPC FX1000であり、そのアーキテクチャは1位の「富岳」とほぼ同じである。

2020年11月

前回は「富岳」が利用したノード数は92,160であるが、今回のノード数は「富岳」のフルノードである158,976である。また、3位にJAXAのシステムが新たにランクインした。

2020年6月

「富岳」が1位を獲得。なお、「京」と「富岳」の所属組織は同じであるが、組織名称が計算科学研究機構から計算科学研究センターに変更された。セコイアとMiraは運用終了のため、ランク外になった。

2019年11月

「京」は運用終了のため、ランク外になった。

2019年6月

前回までは64試行の中央値が性能値として用いられてきたが、今回から64試行の調和平均が性能値として用いられることになった。そのため、「京」の前回の結果は38,621GTEPS(中央値)に対し、今回の結果は31,302GTEPS(調和平均)となっている。

2018年11月

2016年6月〜2018年6月

5期連続同じランキングであった。

2015年6月〜2015年11月

2期連続同じランキングであった。

2014年11月

2014年6月

理化学研究所、東京工業大学、九州大学、ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン、科学技術振興機構の合同チームによるアルゴリズム最適化によって、同一ハードウェアで3倍以上の高速化が実現した。

2013年6月〜11月

2期連続同じランキングであった。

2012年11月

2012年6月

Miraとセコイアは同率1位である。

2011年11月

前回まではプログラムスケールとTEPS値でランキングを決めていたが、今回からはTEPS値のみでランキングを決めるようになった。

2011年6月

2010年11月

脚注・出典

  • NEC TSUBAME2.0がスパコンの世界ランキング「The Graph 500」にて世界3位! 2011年11月21日
  • 東京工業大学 学術国際情報センター HPCI資源提供機関を利用した日本チームがスパコンの世界ランキング「The Graph 500」にて世界3位と4位!
  • IT pro ビッグデータ解析性能を競う「Graph 500」で「京」が初の首位 2014年6月24日
  • PC Watch ビッグデータ処理性能のスパコンランキングで日本勢が二冠 2014年6月25日

外部リンク

  • 公式ウェブサイト
  • Green Graph500 公式ウェブサイト

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