下古館遺跡(しもふるだていせき)は、栃木県下野市にある旧石器時代・縄文時代・弥生時代・古墳時代・中世にかけての複合遺跡。特に中世の市場とみられる遺構群が検出されたことで知られる。

概要

1989年(平成元年)から1990年(平成2年)にかけての、自治医大地区開発に伴う発掘調査により発見された。

調査により、「うしみち」と呼ばれ、小山と宇都宮を結ぶ奥大道とみられる街道跡に沿って、東西480メートル・南北160メートル・幅4メートルの薬研堀に囲まれ、更に内部も堀によって仕切られた遺構が検出された。

その中からは、堂宇を含む宗教施設、祭祀施設、火葬墓などが検出され、更に掘立柱建物の遺構や各種の陶磁器・木製品・石製品・金属製品などが出土し、中世の都市(市場)と宗教の関係を示す貴重な遺跡と評価された。

脚注

参考文献

  • 須田勉「下古館遺跡」(『日本史大事典 3』(平凡社、1993年) ISBN 978-4-582-13103-1)
  • 田代隆「下古館遺跡」(『国史大辞典 15』(吉川弘文館、1996年) ISBN 978-4-642-00515-9)
  • 田代, 隆、鈴木, 泰浩、山口, 耕一『下古館遺跡』公益財団法人栃木県文化振興事業団埋蔵文化財センター〈栃木県埋蔵文化財調査報告166〉、1995年3月31日。 NCID BA48385611。https://sitereports.nabunken.go.jp/27261。 
  • 鈴木, 弘太「中世「竪穴建物」の検討-都市鎌倉を中心として-」『日本考古学』第21号、一般社団法人 日本考古学協会、2006年5月20日、81-101頁、doi:10.11215/nihonkokogaku1994.13.81、ISBN 4642090967、ISSN 18837026。 

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