トリフルラリン(英: trifluralin)は有機フッ素系除草剤の一種。
用途
アメリカのイーライリリー社が開発した除草剤で、日本では1966年2月26日に農薬登録を受けた。「トレファノサイド」などの商品名で、野菜畑や花畑、桑畑、茶畑、非農耕地などで、イネ科雑草やハコベなどに対し使用される。2007年9月20日にはヨーロッパで認可が取り消された。
安全性
半数致死量(LD50)はラットへの経口投与で2,517mg/kg、ラットへの経皮投与で5,000mg/kg以上。一日摂取許容量(ADI)は0.024mg/kg/day。条件により可燃性で、加熱・燃焼により分解し、窒素酸化物やフッ化水素を含む腐食性のある有毒ガスを生じる。 発癌の疑い、および水生生物やミツバチへの毒性がある。日本の食品衛生法による残留基準値は、0.001ppmである。
問題となった事例
- 2012年2月、ベトナムからバサ(白身魚)の切り身を輸入した商社が自主検査を実施したところ、0.012ppmのトリフルラリンを検出。自主回収を行っている。
脚注
参考文献
- 植村振作・河村宏・辻万千子・冨田重行・前田静夫著『農薬毒性の事典 改訂版』三省堂、2002年。ISBN 978-4385356044。




